メディア太郎日記

メディア全般のリアル体験記事

普通なら繁忙期。テレビの繁忙期と枠状況

だんだんと暑さが増して来ましたね。

7月目前ということで、通常であれば世の中は「繁忙期」となるわけです。

 

新入社員の時に繁忙期が分からず、先輩に

「簡単だよ。ボーナスが出る月、もしくはボーナスが出るちょっと前が繁忙期だ」

と教えられたのを思い出します。

繁忙期は「何月」と覚えるよりも、そうやって覚えた方が全体のイメージを膨らませることができる。

ボーナスが出るのは通常、6.7月と11.12月ですが、年度末賞与が出る会社もあるので、3月ということも言えます。

また、単に6.7月と覚えるより、ボーナスが出る前にキャンペーンがある、夏休み、冬休み前にキャンペーンを打って売上を上げるという企業の活動が頭に浮かべば、自ずと繁忙期の期間がイメージできます。

 

テレビの世界では繁忙期のコストは通常期や閑散期(1月、8月)よりも相対的に高くなります。

飛行機や旅行に近いですね。

 

テレビや広告代理店の人々の世界では、CMの量のことを「枠」と言います。

 

「枠が混んで来た」

「枠量を考えながら線引き(取得)しなきゃ」

「枠がガラ空きだよ!」

 

などの言い方をしますね。

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枠状況という言葉もありますが、この場合は「稼働率」を指します。

 

稼働率とは、持ちGRPに対して、CMが何%入っているか?のことです。

 

そもそももちGRPとは何か?簡単に説明します。

 

テレビ局は1か月に約2万本のCM枠を持っています(15秒単位)。

平均世帯視聴率が仮に7%だとします。

平均7%ということは、1本CMを取得するたびに、「7GRP」を取得するということになります。

 

それが、2万本分あるわけなので、

7GRP×20,000本=140,000GRP

 

これが、1ヵ月の持ちGRPとなるわけです。

 

「枠が混んで来た」という状況はおおよそ13万〜13万5000GRP付近まで使用した時に95%くらいの稼働率になるわけですから、これくらいから「枠が混んで来た」と、ざわつくわけです。

 

ここで、普通に考えれば枠以上の発注が来てしまった場合はどうするか?という問題に直面します。

 

理論的には100%以上は入らないわけです。この場合、営業が最も苦しむ行為に走らなければなりません。

 

「発注を断る」

 

ということです。業界では「フタ」「パンク」とも言います。

これを事前に代理店なやスポンサーに伝えてないと、キャンペーンを打とうとしていたクライアントが打てなくなるわけですから、えらいことになります・・。

この枠量を予測するというのが、スポットデスクの重要な役割です。

 

さらに枠が無くなってきても諦めてはいけません。

まだスポット案を出していない発注をあの手この手で「改案」していきます。そうするとGRPが稼げることもあるのです。

通常、視聴率は2か月前の視聴率を適用するのですが、半年前、1年前の視聴率を適用しろというスポンサーもあります。この適用視聴率のことを「号数」といいますが、号数の変化で1本の枠でGRPが高いところを選択したりして、空き枠を捻出していくのです。これを

 

「枠を回す」

 

と言います。

 

これでもなお、CMが入らない場合、発注が来た後に「お断り」にいかなれけばなりません。これを

 

「ゲロる」

 

と言います笑

 

普段、クレクレ営業をしているテレビ局の営業マンは、とてもとても辛い思いをします。当然、代理店やスポンサーに怒られます・・。

 

怖い怖い思い出です・・・。

 

ちなみに上記はスポットについて記載しましたが、繁忙期でも強いのがタイムスポンサーです。「〇〇の提供でお送りします」というスポンサーですね。いわゆるレギュラースポンサーなので、最初から「席」が準備されています。繁忙期でも心配することはありません。

 

もちろん、その分高額になるわけです。

 

しかし今年は繁忙期という言葉も使われないようですね・・・。

早く景気が元に戻ることを期待します。

でも「ゲロっちゃう」のは絶対イヤです!笑